俳句は佳句をもって最良とす。


  秋はまづ目にたつ菊のつぼみ哉  去来

GFへ

 本日、九月九日の新聞ではじめて知った句だ。
 なんと上品な色気が漂ういい句だろうと、うっとりとなった。俳句には、このような点描がよく似合う。
 芭蕉の句には意味がぎっしり詰まっていて、意味同士がギシギシ音を立てているような感じがある。たぶん芭蕉は、五七五七七と同じ情報量を五七五に入れようと目論んでいたのだ。いや、並みの短歌より以上の五七五にしたかったのかもしれない。そうすると、あんな100号の油絵のような発句になる。
 またもや退職したらだが、ゆっくり色んなひとの句を眺めてみたい。

別件
 例の仮装行列の首謀者が廊下で話しかけてきた。
──先生の体に触りまくった。でも、布切れの上からだったので、今度はストレートに触るのを卒業までの目標にします。