2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

結合し且つ分離するもの

I先生へ 葉書を投函した次の日、お手紙を受け取りました。 内容の一部が入れ違いになったようですが、ありがとうございました。ふかい満足感を得ることができました。わたしは若いころから、いい出会いに恵まれてきましたが、今回もまたそうです。しかもそ…

象徴はリアル中のリアルだと思う

GFsへ 松岡正剛の『千夜一夜』に、『心理学と錬金術』があったので、こんど送ります。たぶん、かれにとってはその発想に類似点がある恰好の読み物だったんじゃないかな。 いまは、『人間心理と宗教』を三分の一ほど読んだところ。例によって夢分析になっ…

ユング『心理学と錬金術』抜粋Ⅳ

ユング『心理学と錬金術』抜粋Ⅳエピローグ●錬金術者著述家たちの努力が、・・・・多くの象徴を産む原動力となった。・・・・それらの象徴材料こそ個体化過程に綿密な関係を有するものにほかならない。 ●われわれは錬金術という現象を内面から、つまり心の観…

ユング『心理学と錬金術』(池田紘一訳)抜粋Ⅲ

第三部 錬金術における救済表象・科学は衆知のごとく星辰を機縁として始まったものであるが、その際人類は星々のうちに自分たちの無意識の支配者、いわゆる「神々」を発見した。同様にまた獣帯の不思議な心理的性質をも発見したが、これはまさしく天に向かっ…

ユング『心理学と錬金術』(池田紘一訳)抜粋Ⅱ

第二部 個体化過程の夢象徴・海は光り輝く表面の下に予想もできない深さを隠しているから、集合的無意識の象徴である。 ・意識の無意識に対する反抗も蔑視も、ともに歴史的必然である。さもなくばそもそも意識は無意識から分化することはできなかったであろ…

ユング『心理学と錬金術』(池田紘一訳)抜粋Ⅰ

ユング『心理学と錬金術』(池田紘一訳)抜粋Ⅰ第一部「錬金術に見られる宗教心理学的問題」・西洋人は個々ばらばらの事物しか見ようとせず、あらゆる存在の深奥に横たわる根源に対しては無自覚である。これに対して東洋の人間にあっては、そのような個々の事…