2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

森山優 感想文

Gへ メールを読んだ。 『法隆寺を愛した米国人』については、実はまったく同じ感想を持った。 アメリカは日本と並んで、「やり手婆文化」が瀰漫したいまの世界のなかで、希有なほどナイーブな国。──あとひとつ、スペインを加えよう。あのアメリカ征服はスペ…

KS

ずいぶん気が重たいが、メールをします。 気が重たい理由のひとつは、いま『日本はなぜ開戦に踏み切ったか』(新潮選書)を読み始めていることにある。(これは名著です)まだ半分ほどまでだけど、当時の日本中枢部の錯綜ぶりが実証的に活写されている。政治…

続・二十世紀の俳句 索引

私家版 続・二十世紀の俳句 索引 女性 二〇一六年 かすみ草やさしき嘘に人畢る 赤松螵子春愁や癒えて着られぬ服ばかり 朝倉和枝九十の端(はした)を忘れ春を待つ 阿部みどり女短夜や乳ぜり啼く児を須可捨焉乎(すてちまおか) 竹下しづの女童話書きたし送電線に…

小沢昭一

小沢昭一(昭和四年四月生まれ) 「俳句で綴る半生記」より 昭和四十四年 一月 スナックに煮凝のあるママの過去 二月 麦踏みや背負籠の中の粉ミルク ぎょうざ屋に盆栽の梅枯れてあり 三月 春の爐に雀焼く手のマニキュア 老蠅のちょっと飛んだる暖かさ 九月 …

『津軽』読書感想文

また新年が来ました。 じつは昨秋、あと一ヶ月弱で百歳だった母親を見送ったこともあり、今年は格別の新年のような気がしています。といって、特別のことは何もしないのですが。 例年通り、糸島の桜井神社に初詣に行っておしまい。でも、互いに親を抱えてい…