2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

比ガ里荘便り2011/11/26

GFsへ ピッピ9歳、ガロの6歳の誕生日を山小屋で迎えた。ガロの誕生日はほんとうは来週だが、「なんでもふたりいっしょ」。チクゴタロイモ(新しい自称)の兄弟がみな8月生まれだったので、誕生祝いの牛肉入りカレーライスは1回にまとめられていたのと同じ…

仏を感知したかったらチャペルに行け

2011/11/24GFsへ 23日の祝日に、ホテル日航の結婚式用のチャペルで、オルガンの演奏会があるというのでいってきた。不思議な経験だった。 まず、音が後ろから聞こえてくる。前方にあるのは空間と十字架。聴衆は40人とはいない。ほとんど、まばらと形容したい…

堀田善衛『城館の人』読書ノート(3)

2011/11/23GFsへ 旭川からのメールでは、はやくも積雪20㎝とか。北国ではあっという間に季節が進んでいく。それに比べて、わが福岡での季節の移ろいののろいこと、のろいこと。でも、その福岡からさらに1000㎞南に石垣島がある。その南北の長さにこそ、こ…

中谷美紀『猟銃』

2011/11/20 IS氏へ 今朝は、今週はじめてチビたちといっしょに起き出しました。なにしろ、仕事の日は暗いうちに出掛けますし、仕事のない日は9時ちかくまで寝ていますから、今週は毎朝カミさんがチビたちの面倒をみていました。 一足先に玄関からでておし…

はにかみの国のままで

GFsへ2011/11/19 今週で、来週木曜日からの試験範囲を終えた。なんだかほっとしている。なにしろ範囲が多くて、得意の横道に逸れる暇もない。 現代文は、最後のまとめとして「孤蓬(ほんとうはたけかんむり)庵忘筌」の説明を以下のように黒板に大きく書…

『城館の人』読書ノート(3)

GFsへ 2011/11/17──ほんとうに偉い人は結論を出していない。 先週、「断言することだけが思想家の任務なのではない。〈未決のまま〉にして、それを胸中に置いたまま生きることのほうが、はるかに勇気を要する。」という堀田善衛の言葉を引用したあと思い…

世界不況への備えとしてのTPP

2011/11/13RCへ ひさしぶりかな? 水曜日に仕事を終えて、飯塚に帰った。 木曜日は、母親の心電図をとる日。グループ・ホームと契約をしている看護婦さんが待っていてくれた。この人がグループ・ホームから受け取る収入は、月に4,500円。もう天使のような…

大阪芸大の卒業生たち

2011/11/10 GFsへ 先週、福岡市の国語教員たちでお伊勢参り。今年は、皇學館大学の先生が案内役をしてくれた。その先生たちや企画してくれた部会の事務局の人たちに感謝。ただ、その人たちと自分とは、一世代違うんだなと気づいて、ちょっとショックだっ…

一種抽象的な技術者

堀田善衛『城館の人』読書ノート(2) 2011/11/7 堀田善衛は十代のモンテーニュが学んだであろう、16世紀前半の(のちにコレージュ・ド・フランスと呼ばれることになる)学校の、ラテン語やギリシャ語以外の課業を列記している。面白いから全部書き写す。(…

技術と判断力

GFsへ 2011/11/03 旭川から来た千葉大生に会ったのは、もう40年以上まえ。工学部だと言うので、何を勉強しているのかと訊くと、流体力学だと言う。 ──そんなもの、高い所から低いほうに流れるに決まってるじゃないか? とても、それが学問だとは思えなか…

申徒嘉兀者也

『荘子』内篇 第五徳充符篇二 2011/11/02 申徒嘉は兀者(ごつしゃ=足きりの刑を受けた不具者)なり。しかして鄭の子産とおなじく伯昏無人を師とす。 子産、申徒嘉に謂ひて曰く、 「我、先に出づれば則ち、子、止まれ。子、先に出れば則ち、我、止まらんと。…