2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

不立文字の精神

2011/10/30 GFsへ 前田利鎌『臨済・荘子』を読み終わった。そんなつもりでなく列車のなかで読んでいたので、急に終わったときは、なんだかボカっとつっかい棒をはずされたような感じになった。 中身はやたらと難しそうだった。(数式が出てくる文章とおなじ…

糸島旅情

GFsへ2011/10/27(木) 福岡もけっこう冷えてきた。チビたちの散歩の時、この秋はじめて長袖の上着をはおっていった。そろそろ冬支度をはじめよう。絶滅危惧種はもうセーターを着込んでいる。灯油も買ってきたそうだ。 夕方の散歩は今津湾半周。海からの…

思い出作り

GFsへ2011/10/23 わがやの精霊の体重が、とうとう4㎏を割ってしまった。最盛期が5,3㎏だったんだから、ほぼ4分の3になったことになる。親に当てはめてみると45㎏くらいに減ったのといっしょだから、もうリミットを切っている。 ただし、数日前、主治医に…

母上の誕生日

2011/10/20GFsへ 本日は皇后陛下77歳の誕生日。ということは、わが母上95回目の誕生日。皇后はまだまだ。 よくここまで来たなという感慨には相当のものがある。必ずしも体のことではない。よくぞ穏やかな老人になってくれた。 いい家の箱入り娘として育て…

百合子さんのこと

2011/10/16GFへ 庭の十月桜が終わった。今年は「見においで」と言いたいくらいの盛況だった。あとは、来年の春まで、思い出したようにちらほら咲く。 十月桜が終わったら、生垣のサザンカにはつぼみがびっしり出来ている。今度は、リィーの遺影の前がはな…

純粋な現実

混沌という真について 2011.10.14GFsへ 白黒テレビ時代の『ベン・ケーシー』で、待合室で順番を待っている初老の患者が言った「男は自動巻腕時計といっしょだ。体を動かさなくなると、中身までおかしくなる。」というセリフの話は前にもした。 昨年の12月…

限界集落便り

GFsへ 2011/10/10 飯塚の向かいの家のおばちゃんが亡くなった。88歳だった。幼なじみの3兄弟にとっては育ての親だった。 連絡が入ったとき、まだ小学校のころに亡くなった最初のおばちゃんの顔がわっと出てきたが、すぐにあとのおばちゃんの顔にかわった…

白川静『孔子伝』抜き書き(3)

白川静『孔子伝』抜き書き(3)2011/10/06●古代において楽師はその殆どが瞽史であった。瞽史は音楽の伝承者であるのみならず、文学の伝承者でもあった。 ●孔子も「われ少きとき賤しかりき」と述懐したが、墨子にいあっては、氏素性もなき徒隷の出身であった…

白川静『孔子伝』抜き書き(2)

白川静『孔子伝』抜き書き(2)●顔回は、孔子が道をもって許したただ一人の弟子であった。おそらく、孔子のいう仁を理解しえたのも、彼のみであろう。後年、魯にかえって顔回を失ったとき、孔子は「ああ、天、予を喪ぼせり。天、予を喪ぼせり」と長歎した。…

白川静『孔子伝』抜き書き1

白川静『孔子伝』抜き書き1●孔子は巫女の生んだ私生児であっただろう。荘子もまた巫祝の子であった。 ●もともと「述べて作らず」というのは、巫史の伝統であった。しかし、巫史の学には歴史意識がない。孔子はその学を、歴史的世界の場で、真の伝統に転化し…

変容を恐れない野見山暁治

2011/10/01 GFsへ 久しぶりに列車で筑後川を越えてきた。(久留米、石橋美術館)いつ見てもいい川だ。 野見山暁治の飯塚時代のものから今年のものまでを並べた回顧展だった。 ただし、最初に画集で見て、「この人はすごい」と感じたベルギーのボタ山のデ…