2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「自由」ということ

GFへ NHKBSで今度スティーブ・マクイーンの特集をするそうで、その予告編があっている。『大脱走』や『パピヨン』のイメージがつよすぎるのかもしれないが、40年前のかれは「自由」のシンボルみたいな感じがあって、なんだか眩しかった。それは多分、役柄か…

演ずることについて

GFへ 今週は変則授業。「さて、受験生に何をやらせようか。」とファイルを繰っているうちに大昔のプリントがでてきた。「よし、今のうちに思いっきりダルいこれをやらせよう。」その最後に、小論文型の問題をつけくわえて、考え方を紹介している。 たぶん…

高橋治『蕪村春秋』より

GFへ バス停のベンチに腰をおろして読んでいるうちに「これは報告せにゃいかん」と感じるところがあったので、本日の以下は高橋治の抜き書きのみ。「 端居して妻子(つまこ)を避(さく)る暑さかな わかる。そんなことを言うと、メール・ショービニスト、…

生命とは状況である

GFへ 昨年の夏、あれこれあれこれ考えつづけたことに、また続きができたので、報告。いちおう哲学史的な話です。 昨年話したのは、デカルトからはじまったいわゆる近代哲学で、カント、フッサール、ハイデッガーに何が受け継がれていったのか、ということ…

お嫁にいきたい相手みっけ

GFへ パリーグCS終了。最終戦は結局ほとんど見ないままに終わった。家にもどってチビたちを散歩に連れ出して、帰ってきたらもう0─4。「ぼろ負けよ。」と、恐がりの絶滅危惧種はチャンネルをかえてしまった。 ──楽しみにしとったけど、もう優勝パレード…

ことばの力─2─

GFへ Fはまた金山湖のプチホテルに行ったとか。 Gは島根県。 小学校一年生のときの同級生からは、──これからもたびたび登場しそうだから、MKと呼ぶことにする。──「嫁さんとイギリスに行ってきた」というメールが届いた。 われらが団塊の世代はいまあ…

ことばの力

GFへ 『小国寡民』からクメール・ルージュの話になったあと、気になることを思い出したので、またつづける。 ひと昔まえ、とは言っても10年までは経っていない。 テレビで「私たちは信じます。ことばの力を、」(なんと倒置法!) という朝日新聞のコマー…

When you get there. there's no there there.

GFへ いよいよあと14週でセンター試験。週1で「センターの日」を設定した。まずは、リービ英雄『thereのないカリフォルニア』。 生徒は大苦戦をしている。「一度も考えたことがないことは難しくて当たり前。ほんのちょっとでいいから考えてみよう。」と言…

リアリズムということ

GFへ 前回の「庄司さやかの演奏に個性を感じなかった」という話について、「だから天才だ」までのつながり方が乱暴な気がするので、付け加えます。とは言え、例によって昔話から。 大学にはいってみると自分で受講科目を選べるのが嬉しくて、あれこれ面白…

楽譜には肝心のことが書かれていない。

GFへ 昨日の新聞に庄司さやかが出ていたので、一筆啓上。 「楽譜には肝心のことが書かれていない。それは(どんな)音(色なのかということ)です。」その音を見つけるためには長い時間が必要だから、そういう演奏活動をしていく、という。 以前に書いたけ…

I am on my way from myself to myself

GFへ また今週も飯塚に来ている。 なにかないかと、2階にある弟の本棚をながめに行った。20数年間ほったらかしにしていた本棚である。中薗英助『裸者たちの国境』(昭和50年初版)。開いてみると、まだ読んでいない。さまざまの国のさまざまな事情を抱えた…

子路遇丈人

「子路従而後、遇丈人」 やっと今年の3年生も目標とするところまで辿りついた。「子路が、もう姿が見えない丈人にむかって言おうとしたことを分かりやすく説明せよ。」・・・・中には話し言葉で書いている者もいる。よかよか。 「先生、もひとつ子路の言いた…

イチローよ来年は2番を打て

GFへ プロ野球は一週間のお休み。 今日は、何やらまた大リーグ記録に並んだというイチローの話をします。 前にも書いたけど、野球中継を耳で聞いていると、いろいろ面白い話がある。 大昔、ラジオしか持たなかったころ、東尾と山田が投げ合う日があった。…

五島みどり&井上道義

GFへ 福岡に朝帰りをする列車のなかで、五島みどりのフランクを聴いている。 ずいぶん長いこと加藤知子のお世話になっていたが、いまはこの軽やかさのほうがしっくりくる。どちらが正しいのかという問題ではない。人間は変わる。変わらないつもりでいても…

世の中には二種類の人間しかいない。蕪村に狂う人と蕪村を知らずに終わってしまう人である。――高橋治

GFへ 明治以来の流行語や流行歌の一覧表は、あちこちでの話の材料になった。生徒自身が「なつかしい」という。そんなものかもしれない。別の場所でその話をしているうちに、てっきり年上だと思っていた人が実は年下だったと気づく、なんてこともあった。 自…