プロスポーツと高校野球をごちゃごちゃにするな。

GFへ
 どうやらプロ野球ペナントレースは、「勝負あった。」ようだ。
 柔道の世界選手権は見るチャンスがなかったが、知らない名前の選手のほうが活躍している。わが職場に限らず、世代交代の時期に入ったらしい。
 この間、野茂投手の話をちょっとしたので、そのつづき。
 野茂が向こうにいって、試合で投げている様子をはじめてテレビでみたときびっくりした。体が日本にいたときより引き締まっていたことは前回書いた。それとは別で、外角に投げた球が、日本なら完全なボールなのに、ストライク。「これなら、野茂はやっていける。」じっさいその外角低めの球を軸にして好投した。「あれがストライクならオレもやれる」と思った投手は何人もいただろう。
 今日は、イチローの話。彼がアメリカに行ったとき、はたして向こうでやっていけるのか半信半疑だった。(首位打者だってとれるかもしれない、と予想した二宮清純氏はスゴイと思う)で、オープン戦をさっそく見た。そのとき、イチロウにデッドボールを与えた投手が即座に退場になった。「イチローはやれるかもしれない。」
 日本にいるとき、ピッチャーはイチローの踏み出して踏ん張る右足の位置にめがけて投げた。例の振り子打法ができなくしていたのだ。よけたらバッティングができない。よけなかったら怪我をする。めちゃくちゃだった。なのに、審判はあたってもただ「テイクワンベース」。ピッチャーはいわばビーンボールを投げ放題だった。
 MLBのピッチャーが、日本人と同じ発想の投球をした途端に「退場」。相手の選手生命にかかわりそうなことは決してしてはいけない。プロとはそうあるべきだと思う。していいことといけないことが明確に仕切られている世界だから、あとは実力勝負が成り立つのだ。日本はJリーグを除けばなんでもありのアマチュア世界のような気がする。スポーツだけではなく、政治の世界でも。
大相撲を高校野球などのアマチュアスポーツと同様に扱う人びとには承服できない。大相撲はスポーツである前に、歌舞伎などとおなじ大切な伝統芸能なのだ。その芸能としての大相撲がだんだん廃れていっているのが悲しい。
その話はまた別の日に。白鵬千代の富士を追い抜け。魁皇よせめて九州にはまわしを締めて帰ってこい。

別件
 「お嫁さんにしたい日本女性」をついに見つけた。中川真依(23)高とびこみの第一人者。なにより表情がいい。夢千代日記のなんとか小百合なんかメじゃない。ものすごい繊細さと強靱さが同居している。そして何よりホンモノの感性を感じる。――ほめすぎたかなぁ。――今年はもうオフシーズンに入るのだろうから、来年楽しみにしておく。