凧(いかのぼり)・・・・

GFへ
 前回だったか、前々回だったかの、俳句の読み方の話が面白くて余った時間で生徒にもしたら、意外なほどのってきた。これは使えるかも知れないと思い、少しバージョンを増やします。挙手方式をとったらいいかもしれない。で、「先生はどっち派か」をオチに持ってこよう。

凧きのふの空の有りどころ
 いま空には凧があるのか。
 ないのか。

雉子の眼のかうかうとして売られけり
 この雉子は生きているのか。
 剥製なのか。

いくたびも雪の深さをたづねけり
 自分で庭に降りて深さを確かめたのか。
 家族に頼んで確かめたのか。

月天心まずしき町を通りけり
 貧しい町を通っていったのは、
 ア、誰かさん。
 イ、作者。
 ウ、月

岩端やここにもひとり月の客
 月の客とはだれのことか。
 ア、だれかさん。
 イ、作者。
 ウ、岩の突端にみつけた猿。
なお、このウは先住民の息子が最初にひらめいた案です。

別件
 ノブちゃんはまたもや山鹿に出かけておるらしい。すごい集中ぶりだと思う。
 じつは我が家のまえの、よっちゃんのお母さんは、引っ越して来たときから、「きれいな人だな」と思っていた。その謎が解けた。玉三郎に姿も容貌もそっくりなのだ。きれいなはずだ。――チビたちも大好きで、見つけたら大騒ぎになる。仕方なしにいつも相手をしてくれる――外形があれだけ似ているなら内面もきっと似ているのだろう。その人が自分の情念を抑えて、しっかり「お母さん」をしている。もう間に合わないだろうが、いずれはもっともっとイイ女っぷりになるんだろうなぁ。