須恵高校応援歌

2011/09/12

   須恵高校応援歌

那須三元作詞 轡田功一作曲


1,翔けよ 翔けよ
  三郡の峰見下ろして
  空翔ける荒鷲のごと
逞しき我らが力ぞ
いざ翔けよ
須恵高 須恵高
勝利は我らに

2,立てよ 立てよ
岳城の尾根の狭間を
轟かす谷水のごと
たぎり立つ我らが血潮ぞ
いざ立てよ
須恵高 須恵高
勝利は我らに

3,燃えよ 燃えよ
  遙かなる玄界灘
  空焦がす夕陽のごと
  燃え上がる我らが命ぞ
いざ燃えよ
須恵高 須恵高
勝利は我らに

 土曜日の体育祭は楽しかった。朝から行ったんだけれど、気楽に見たかったから、ずっと保護者席で見た。
 まず第一に、第三者として見学するのは初めての経験で、運動会というものそのものの楽しさを味わった。もちろん、綱引き、玉入れ競争など、定番のものが大半で、いわば金太郎飴的な運動会だったが、その金太郎飴的であることに、なにより喜びを感じた。「変わらないものの尊さ」とでも言えばいいのだろうか。
 楽しかったからなおさら、sやFの故郷でも、炎天下で終日、運動会が開けるように早くなって欲しいと思った。
 第二に、共学の運動会というのは、自分の高校時代以来だった。その女の子たちが良かった。男たちが競技をしているとき、大声で声援をおくる。男の子たちを奮い立たせるものがそこにはある。その声援が百人の教師の激励など遠くおよばない効果を及ぼす。
 ブロック対抗の創作ダンスというものをはじめて見た。それぞれがテーマを決めて、たぶん150人ほどで踊る。創作ダンスと言ったが、むしろ創作バレーと呼ぶほうがふさわしい。3ブロックそれぞれのテーマがあるんだけど、共通して「再生への祈り」を感じた。ただ女子生徒たちの体の動きを見ているだけでそう感じたのだから、これはすごいことだ。
 鶴とめ姫の子孫がつくった応援歌も、歌詞だけでなく、曲が実によくマッチしていて素敵だった。来年が創立30周年という若い学校なのだが、どこかしら古風でしかも現代風に簡潔で、率直で飾り気のない歌を、在校生たちが声高らかに歌った。
 「いい学校に来たな。これは我が教員生活の贅沢なおまけになりそうだ。」
 第4学区でいちばん入りやすい学校だというのだけれど、舛さんじゃないが、「九大に200人通ったちゅうて万歳をする教師たちと一緒に飲んでなんかいられるか。」。学校にはもっと大切な何かがある。その何かが何なのか分からないままに現役を終えてしまったけれど。

別件①
 比ガ里荘便り
 先週の木〜金。平野台ではもう彼岸花が咲き始めていた。芒も穂を出し始めている。芒の穂が開く前はそうとうに赤い。それが開いてしまうと白くなり、も少し時間がたつと黄色味を帯びてくる。その穂が開く前の芒を「まそほの芒」と呼ぶのではないか。

別件②
 今度、中谷美紀が、福岡のキャナルシティ劇場で井上靖の『猟銃』のひとり芝居をする、ということを前の学校のI氏が言ってきた。──ほかにもたくさんのことが書いてあったが、それらについてはいずれ──しらない女優さんだし、『猟銃』じたい読んだ記憶がなかったので、紀伊国屋で買ってきた。面白そうだから見に行ってみる。(インターネットを覗くと、既にカナダで上演して大好評だったそうだ。たぶん、黒澤明の『羅生門』的面白さがあるのだろう)が今日は、その文庫本に収録されていた、『比良のしゃくなげ』を奨める。自分の思う小説らしさに満ちている。こちらの年齢のせいなのかもしれないが。