「恨」の国。「姦」の国。

 GWはあっさり終わって、さあまた出稼ぎ。

 神戸に単身赴任中前のトイメンも、先月末お父さんとひさしぶりに顔を合わせて、ほっとした。
 まさに他人事なんだが、まだ奥さんのお腹が大きいころに引っ越してきたので、一人息子のことは産まれるまえからよく知っている。で、ついつい心配になる。そのお父さんももういない。昨日は小学校2年か3年の息子は公園でひとりでサッカーの練習をしていた。
 3月にあったプロ野球のワールドなんとかのときの映像がメールで送られてきた。宣伝臭が鼻につくけど、(だって、「謝謝台湾」のプラカードを持って写っている若者はどう見ても日本人じゃないもの)けっこう面白かったので、あとで転送します。
 読んでいないけどオレは福沢諭吉の脱亜論には賛成だ。要するに「亜細亜に深入りするな。そんなことをしたらロクなことにはならん。」ということだろう。もともと「亜細亜」をひとくくりするのに無理がありすぎる。「亜細亜」はただ地理上の概念に過ぎない。
インドは北アフリカと、中国は中近東と文化的血縁を感じる。お隣さんは、ありゃ申し訳ないけど亜流中国ながら中国の嫌みなところだけが目立つ。もちろんどの国も中身はまだら模様なので、個々人まで一色で見たら逆に何も見えなくなるけれど。
 このごろ思うこと。
 韓国は自分たちで「恨(ハン)の国」と呼んでいる。別に日本に併合されてからの話ではなく、近代以前からの言葉です。
 最近、歴史ドラマを見ていて気づいたんだが、そのデンでいくと、中国は「姦(カン)の国」だと思う。これはオレが造ったことば。犯罪者がしょっぴかれる時、群衆は「カン!カン!カン!」と叫ぶ。ただ処刑するのではなく、「屈辱を与えてから殺せ」という意味だと思う。日本語で言うなら「やっちまえ」。それを口にするときの人々のうれしそうなこと。
 韓国人も「恨(ハン)」を表現するとき生き生きしている。もちろんいまの「恨」の対象は日本。というか、それしかあの人たちは知らない。日本相手なら安心して伝統的文化を体現することができる。かれらにとって肝要なことは対象が誰か(どこか)ではなく、「恨(ハン)」を表現すること自体なのです。他国の国旗を燃やしたり足で踏みにじったりしているときのあの人たちのうれしそうなこと。中国人にとっての「姦」も同じじゃないかな。
 魯迅を読んでいたとき、「水に落ちた犬に石を投げろ」というのに戸惑ったことがある。魯迅というのはエラい人だとおもっていたから、そういう毒々しい発想があるとは思ってもいなかった。でも、彼もまた「姦」文化の息子であることに変わりはない。だから、民衆にとってわかりやすい表現を選んだのだ。
 この国はちょっと違うな。
 徳川家康が政権をとったあと、「徳川家安泰」のためへの提言をたしか安国寺恵瓊だったかにもとめたとき「豊臣家を厚く祀れ」と言われてその通りにしたという。(できるな安国寺恵瓊!)中国だったら民衆に唾を吐きかけさせる「水につき落とした犬」を神様にしちゃったわけだ。
 靖国藭?の話にとぶ。(オレはまだ行ったことがない。)姉の父親も祀られているはずだから義理人情からいって一度は参拝せねばなるまいとは思っているけど、義理の父親に頭を下げることがそのまま東条英機に頭を下げることになるというのが全く納得いかない。第一「死ね」と命じた男と、そう命じられて死んだ男を並べて祀るという法があるか!! ただし、一国を与る政治家どもはちゃんと行け。「国家の指導者たちが国のことより自分の命のことを優先させたらどういうことになるか、東条英機たちと向かい合って胆に銘じてこい。」ただ、ゾロゾロゾロゾロ行列をつくって参拝するなぞみっともねぇ。小学校の修学旅行じゃねぇんだ。児玉ヨシオの言っていたとおり、雨が降ろうと風が吹こうと、大人なら自分一人で行け。
 靖国藭?問題の解決方法は以下の通り。
 もともと靖国側がかってに東条たちを招魂したのだから、こころある神主が別に藭?を建てて念力でもって自分のところに招魂しちゃえ。遺族には申し訳ないけど、修猷館出身の広田弘毅東条英機に同道願う。自分がその道を選んだんだ。それ以外の生き方がなかったというのなら死ぬしかなかった。そういう時代に政治家ないしは高級官僚になったのは誰かに責任を押しつける筋合いはない。「もう靖国藭?には東条英機たちの魂はありませんヨオ。こちらですヨオ」どちらも民間の宗教団体どうし、あとは信者が選べばいい。(東条家は国民的義務として新しい神社に出向くでしょうな?)そしたら一度どころか、年に一遍くらいはオレも参拝に出かける。だって、ホントならオレの父親になるべきだった人だもの。その人に無残な死に方を強いた牟田口や東条を(孫はもういいとしても、その息子や娘までふくめて)オレはけっして許さない。(この男のなかにはけっこう「怨」気風がつまっているみたい)
 その靖国参拝について、韓国や中国がどうのこうの言う。言うのは自由。「いくら言っても、アンタたちが変わらんのと同様、日本人は変わらんもんネェ。」
 「日本人の宗教に深い関心をもってくださっていることに心から感謝する。しかし、お互いに、他国の宗教に口をはさむような大人げないことは止めよう。すくなくとも日本人は他国の宗教に心のなかで眉をひそめることはあっても、それを表立てたり、ましてやそれを公然と批判したりすることはしない。なぜなら、それぞれの文明や文化が固有性を失った世界は早晩滅亡するしかないからだ。われわれはこの世界を維持するほうを選ぶ。」オレが指導者なら、面と向かう機会があったときに相手にそういう。(そのタイミングの選びかたが政治家の最大の能力なんだが)
 話を最初にもどすが、「恨の国韓国」、「姦の国中国」。さて、日本や台湾の気風を一字で言い表すとしたら何がぴったりなのかな?お知恵拝借。


別件
 蜘蛛が宙を飛んでいるのに、久しぶりで遭遇した。目の前だったので、ふうっと息を吹きかけたら、すううっとどこかに飛んでいって、姿が見えなくなった。